AGA(男性型脱毛症)の記事

ハゲやすい髪質はない!「髪質変化」は薄毛のサイン

ハゲやすい髪質はない!「髪質変化」は薄毛のサイン

「髪の毛が細いと将来ハゲるらしい」「くせ毛だと薄毛になりやすいよ」等といった噂を皆さん一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
髪質は遺伝によって決まりますので、もし髪質とハゲやすさに関連性があれば、生まれた瞬間からハゲやすさが決まっていることになります。

今回は、噂の真偽と、髪質を改善する方法についてご紹介していきます。

髪質とハゲやすさは無関係

薄毛の主な原因は、ホルモンバランスや生活習慣、加齢によるもの。
そのため、生まれ持った髪質とハゲやすさに関連性はありません
細い髪の毛の人も、くせ毛の人も、ひとまずは一安心ですね。

ハゲやすいと言われる理由

ではなぜ、「この髪質はハゲやすい」という噂が立つようになったのでしょうか。
各髪質の特徴を見ながら、その理由の一つと考えられる内容を解説していきます。

  • 細い毛は毛量が少なく見える
  • 太い毛は薄毛の変化が目立ちやすい
  • 直毛はボリュームが出づらい
  • くせ毛はダメージを受けやすい

細い毛は毛量が少なく見える

日本人の平均的な髪の太さは約0.08mm程度とされています。

「細毛」「軟毛」「猫っ毛」と呼ばれる髪の毛は、この太さが約0.05mm前後の状態を指した言葉です。
目安として、髪の毛を1本横に持った時に下に垂れればこれに該当します。
キューティクルが薄く、髪内部のたんぱく質の密度が低いのが特徴。

ふんわり軽い印象を与える一方で、髪が立ちにくくボリュームが出しづらい髪型です。
髪が細ければその分頭皮も見えやすくなりますので、そういった面から薄毛の印象を与えてしまっています。

太い毛は薄毛の変化が目立ちやすい

「剛毛」「硬毛」と呼ばれる髪の毛は、太さが約0.1mm前後の状態を指した言葉です。
目安として、髪の毛を1本横に持った時にぴんと横に張ればこれに該当します。
細い毛と反対に、キューティクルがしっかりしており髪内部のたんぱく質もぎっしり詰まっているのが特徴です。

触るとハリ・コシ・ツヤがあり、丈夫で健康的。
一見薄毛とは無縁のように思われますが、それまで全く見えなかった頭皮が少しでも見え始めたら急に目立ってしまうため、薄毛と気づかれやすいのが欠点です。

直毛はボリュームが出づらい

「直毛」「ストレートヘア」と呼ばれる髪の毛は、髪内部のたんぱく質と水分がきれいなバランスで並んでおり、断面が綺麗な丸い形になっています。

まっすぐの綺麗な髪は美しいものですが、パーマ等をかけてもすぐ戻ってしまうのが弱点。
そのためボリュームや動きを出しづらく、薄毛になった時に隠すのが難しい髪質です。

くせ毛はダメージを受けやすい

「くせ毛」「縮れ毛」「天然パーマ」と呼ばれる髪の毛は、髪内部のたんぱく質と水分のバランスが不均一なため場所によって形状が異なり、断面が楕円状になっています。

直毛と違いボリュームや動きを出しやすいため、薄毛になっても隠しやすいのがメリット。
しかし、汚れが絡まりやすい、櫛が引っかかりやすいといった問題で、日頃のダメージが多い髪質とも言えます。

髪質が変わったという人は要注意!

髪質とハゲやすさに関係はないという解説をしてきましたが、元々の髪質が「変化した」という場合は話が別。
それは髪が弱っているサインですので、薄毛の危険性があります。

ご自分の髪が「どう」変わったか、「何が原因で」変わったか、をよくチェックしてみてください。

髪が「細くなった」「うねるようになった」

様々な理由で髪に栄養がいかなくなると、髪が弱り、細く柔らかくなってしまいます。
その過程で、元々直毛だった毛がくせ毛のようにうねることもあります。

これは薄毛の一歩手前の状態ですので、このままいくと近い将来髪が生えなくなってしまうかもしれません。

  • 加齢の可能性
  • 血行不良の可能性
  • AGAの可能性

加齢の可能性

髪が細くなった、うねるようになった、乾燥してきた、という人は「加齢」が原因と考えられます。

髪はケラチンというたんぱく質でできていますが、そのケラチンの集合体は主に2種類あります。
柔らかくて水を吸収する「オルソコルテックス」と、硬くて水を吸収しづらい「パラコルテックス」です。

直毛の人はこれらがバランスよく配置されていますが、加齢で髪のダメージが増えるとそこからたんぱく質が流出してバランスが崩れ、結果的に髪がうねるようになります。
同時に身体全体の水分量も減るため、細く弱々しいパサついた髪の毛となってしまいます。

「加齢」というと、まだ先のことのように感じる人もいるかもしれませんが、早いと30代頃から髪の毛に変化が現れ始めると言われています。
加齢は避けることのできない原因ですが、日々のケアをしっかりしてなるべく若いままの髪質でいたいですね。

血行不良の可能性

髪を日常的にしばる人、冷え症の人、栄養状態が乱れている人は「血行不良」が原因と考えられます。

髪の毛は通常、血管を通して栄養を運んでもらい日々成長しています。
しかし何らかの理由で自律神経が乱れ血流が悪くなると髪の毛に栄養が届かなくなるため、やせ細った毛になってしまいます。
一時的なものなので、原因を取り除けば比較的すぐに改善される薄毛です。

AGAの可能性

頭頂部や生え際の薄毛が気になる男性は「AGA(男性型脱毛症)」が原因と考えられます。

AGA(男性型脱毛症)とは、男性ホルモンの影響で薄毛になる病気のこと。
男性ホルモン「DHT(ジヒデロテストステロン)」が毛根に作用することで毛の成長を妨げ、毛が成長しきってない状態で抜けていってしまうという症状です。

20代の若い人でもなる可能性がある病気です。
母方の遺伝子が大きく影響しているため、ぜひ一度母方の祖父・曾祖父の頭をチェックしてみてください。

髪が「パサパサになった」

髪のパサつきが気になるようになったという方は、髪にダメージが蓄積されてキューティクルが剝がれ、髪内部の水分・油分が流出している状態です。

ダメージ自体が薄毛に直結するわけではありませんが、放置していると切れ毛や抜け毛が増え、薄毛を促進する可能性があります。

  • 過度なカラーやパーマ
  • 紫外線
  • 誤ったヘアケア

過度なカラーやパーマ

カラーは、キューティクルを開いて髪内部に色を入れ、また閉じなおすという仕組み。
パーマは、髪内部の結合を一部切断し、ウェーブさせた状態で再結合させるという仕組み。

どちらも髪を傷つけながら行う処置のため、短期間で連続して行うと髪の傷が残った状態でどんどんダメージが蓄積されていくことになります。
また、カラー材やパーマ液が頭皮に付着することで頭皮にも大きな負担がかかり、健康的な髪が生えづらくなります。

髪と頭皮の回復期間として、最低2~3か月は間を開けることをおすすめします。

紫外線

顔や身体に日焼け止めを塗っている人は多いでしょう。
しかし実は髪の毛も日焼けをするのです。

髪の毛が紫外線にさらされると、キューティクルが傷ついて剥がれ、紫外線による酸化で内部のたんぱく質の結合も不安定になり、キューティクルの隙間からたんぱく質と水分が流出。結果的に髪の毛の水分が減ってパサパサの手触りになってしまいます。

身体のどこよりも紫外線を浴びやすい部位なので、意識して対策していきたいところです。

誤ったヘアケア

髪を洗う時や乾かす時、力強くガシガシとやっていませんか?
誤った洗髪方法で髪や頭皮がダメージを受けると、切れ毛・抜け毛、そして強い髪が育ちにくい環境に繋がってしまいます。

これ以上髪を弱らせないために

元々の髪質は自力で変えることはできません。
しかし、なんらかの理由で悪い方向に変わってしまった髪は、良い方向に戻すことだってできるはず。

健康的な髪質を維持するため、または健康的な髪質に戻すため、早いうちから対策を講じましょう。

  • 栄養補給
  • 血行改善
  • 頭皮ケア
  • AGA治療

栄養補給

高脂質の食べ物ばかりを食べていると、血液がドロドロになり血行不良になります。
血行不良になると髪の毛に栄養が届きにくくなります。

血液をサラサラにする食べ物、または髪の毛の栄養になる食べ物を積極的にとり、内側から髪の毛を強く育てましょう。
以下の記事で詳しく説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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血行改善

栄養バランスの偏り以外にも、血行不良になる原因はいくつもあります。

強く髪を縛ったり帽子を被り続けたりしていると頭皮と血管が圧迫されます。
冷え症の人は熱を逃がさないため血管が収縮します。
デスクワーク等で運動不足の人は血を送る筋肉の動きが弱まります。
その他ストレスや寝不足で自律神経が乱れるのも血管の収縮に繋がります。

セルフ頭皮マッサージをしたり、お風呂に浸かったり…血行を良くするための対策をしてみてください。

頭皮ケア

正しい紫外線対策と洗髪を行い、頭皮と髪を健康に保ちましょう。
紫外線対策で真っ先に思いつくのは帽子や日傘ですが、スプレータイプの日焼け止めを頭にかけるのも効果的。
また、温まった頭を冷水等で冷やして炎症を抑えるのもおすすめです。

以下の記事で洗髪方法について詳しく説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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AGA治療

AGA(男性型脱毛症)はホルモンが原因なので、残念ながら生活スタイルを変えても改善には結びつきません
自分はAGAなのでは?と思われた方は、一度病院で相談してみることをおすすめします。

髪が細くなったくらいで病院なんて…と思われるかもしれませんが、AGAは治療しないとどんどん悪化してしまうため、疑わしいのであればなるべく早い段階で行くべきです。

髪質の変化を防いでいつまでもフサフサの髪を

生まれ持った髪質はハゲやすさとは関係ありません。
しかし途中で髪質が変わったという方は、髪が「弱ってきている」可能性があります。

中には病院で治療しないと治らないものもありますので、髪の変化には常に気を配り、気になる変化を感じたらなるべく早めに生活習慣の改善や医療機関への受診を行うようにしましょう。

この記事の参考サイト

髪の成分や年齢による髪質の変化について毛髪科学の研究者に聞いてみた。:Find Your Beauty MAGAZINE
AGAを予防するための食生活と栄養。:HiRO CLINIC
【医師監修】髪質が変わった原因と理由を解説:AGAスキンクリニックレディース
あなたの髪質は?タイプ別特徴とお悩み解決方法、おすすめヘアをレクチャー!:ホットペッパービューティー
髪のくせ:Kao
毛髪の物性およびタンパク構造に対する紫外線の影響:J-STAGE